
相続財産の評価
相続財産を適切に評価することは、遺留分侵害額の算定や相続分の決定にとって重要な要素です。主な相続財産の評価方法は以下のとおりです。
1. 自宅の評価
自宅の評価は、不動産鑑定士による鑑定評価が一般的です。立地条件、建物の状態、築年数などを総合的に勘案して、適正な市場価格を算出します。
2. 預貯金・株式等の金融資産
預貯金は残高で評価し、株式は相続開始日の株価で評価します。
3. 自動車・家財
自動車は中古車査定会社による評価、家財は専門家による評価が必要となります。
4. 事業用資産
事業用の不動産や設備、在庫などは、事業の実態に応じて評価します。
これらの評価結果を合計して、相続財産の総額を算出します。この相続財産総額から負債を差し引いた金額が、相続開始時の純財産額となります。
遺留分侵害額の算定
相続財産の総額が確定したら、遺留分侵害額を算定することができます。遺留分侵害額の算定方法は以下のとおりです。
1. 遺留分権利者の確認
遺留分権利者には、配偶者、直系の血族(子、孫、ひ孫等)が含まれます。
2. 遺留分額の算定
遺留分額は、相続開始時の純財産額の1/2(または1/4)で算定されます。
3. 遺留分侵害額の計算
遺言によって遺留分が侵害された場合、遺留分権利者は遺留分侵害額の請求をすることができます。侵害額は、遺留分額から実際に取得した相続分の価額を差し引いて算出します。
具体的な事例
では、具体的な事例を見ていきましょう。
事例1) 夫婦のみで相続する場合
夫が死亡し、妻が単独で相続した。相続財産は自宅(3,000万円)と預貯金(1,000万円)の合計4,000万円。
遺留分額は4,000万円の1/2 = 2,000万円。妻は自宅と預貯金を全て相続したため、遺留分侵害額は0円。
事例2) 子供が2人いる場合
父が死亡し、妻と子供2人(長男、次男)で相続した。相続財産は自宅(5,000万円)と預貯金(2,000万円)の合計7,000万円。
遺留分額は7,000万円の1/2 = 3,500万円。妻の遺留分は1,750万円(3,500万円×1/2)、長男と次男の遺留分は各875万円(3,500万円×1/4)。
妻は自宅(5,000万円)と預貯金の一部(1,750万円)を相続したため、遺留分侵害額は0円。
一方、長男と次男は各875万円を取得したが、遺留分は各875万円なので、遺留分侵害はない。
事例3) 遺言による遺留分侵害
父が遺言で全財産を次男に相続させた。相続財産は自宅(8,000万円)と預貯金(2,000万円)の合計10,000万円。
遺留分額は10,000万円の1/2 = 5,000万円。長男の遺留分は2,500万円(5,000万円×1/2)。
しかし、遺言により次男が全財産を相続したため、長男の遺留分2,500万円が侵害された。長男は遺留分侵害額2,500万円の請求をすることができる。
このように、自宅の適切な評価と遺留分額の算定が重要です。遺留分が侵害された場合、遺留分権利者は遺留分侵害額の請求をすることができます。
遺留分侵害額の請求と対応
遺留分権利者が遺留分侵害額を請求する際の手順は以下のとおりです。
1. 遺留分権利者の確認
遺留分権利者には、配偶者、直系の血族(子、孫、ひ孫等)が含まれます。
2. 相続財産の評価
自宅、預貯金、事業用資産など、相続財産の適切な評価が必要です。
3. 遺留分額の算定
相続開始時の純財産額の1/2(または1/4)が遺留分額となります。
4. 遺留分侵害額の計算
遺言によって遺留分が侵害された場合、遺留分権利者は侵害額の請求をすることができます。侵害額は、遺留分額から実際に取得した相続分の価額を差し引いて算出します。
5. 遺留分侵害額の請求
遺留分権利者は、遺留分侵害額の請求を行います。遺言の内容に応じて、相続人全員に請求する必要があります。
6. 裁判所への提訴
請求に応じない場合は、裁判所に遺留分侵害額の支払いを求めて提訴することができます。
遺留分侵害額の請求には、相続財産の適切な評価と、遺留分額の正確な算定が不可欠です。また、相続人間の話し合いや専門家への相談など、様々な対応が必要となります。
相続問題は非常に複雑であり、適切な対応をしないと大きなトラブルに発展する可能性があります。遺留分侵害への対応においても、法律や税務の専門家に相談しながら、慎重に対処することが重要です。
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