相続問題と不当利得返還請求について

1.相続問題の概要
相続とは、亡くなった人の財産や地位などを、法律に基づいて承継することを意味します。相続が発生する主な場面は以下のようなものがあります。

– 親が亡くなり、その財産を子供が相続する場合
– 配偶者が先に亡くなり、生き残った配偶者が相続する場合
– 財産の所有者が子供や兄弟姉妹など直系の親族なしに亡くなった場合

相続手続きには、遺産の調査、相続人の確認、相続放棄の手続き、遺産分割協議や調停、遺産の清算など様々な手順があり、複雑な場合も少なくありません。相続に関するトラブルも多く発生しています。

2.不当利得返還請求の概要
不当利得返還請求は、ある人が法律上の原因なく他人の財産を不当に利用または受領した場合に、その利得を返還させる訴訟です。具体的な例としては以下のようなものが考えられます。

(1)相続のケース
– 相続人でない者が相続財産を不当に領得・使用した場合
– 相続人間での遺産分割で不公平が生じた場合
– 遺言書の成立が無効となった場合

(2)その他のケース
– 詐欺や強迫により財産を奪取された場合
– 誤払いや二重払いにより金銭を受領した場合
– サービスや商品の過剰提供により不当な利益を得た場合

不当利得返還請求には、民法703条に基づく「法律上の原因なく他人の財産を利用し、その財産につき費用を支出したり、あるいはその財産から利益を得た者は、その利益または費用の償還を相手方に対して請求することができる」という規定が適用されます。

3.相続問題の具体的な事例
(1)相続人間での遺産分割をめぐる争い
両親が亡くなり、長男、次男、長女の3人が相続人となった。長男が先に両親の預金口座にアクセスし、預金の大半を引き出して自分のものにしてしまった。次男と長女は長男に対し遺産分割の協議に応じるよう求めたが、長男は応じない。この場合、次男と長女は長男に対し不当利得返還請求をすることができる。

(2)遺言書の無効をめぐる争い
父が亡くなり、遺言書で長男に全財産を相続させる旨記載されていた。しかし、父の最期の数年間は長男に付き添われ、長男の影響下にあったことが明らかになり、遺言書の成立が精神的な自由意思に基づくものではないと判断された。この場合、長男が相続した財産について、他の相続人は不当利得返還請求をすることができる。

(3)相続人でない者による不当な領得
両親が亡くなり、長男、次男、長女の3人が相続人となった。しかし、実の父とは疎遠だった義理の父が両親の遺品を勝手に持ち出し、自分のものにしてしまった。この場合、長男ら3人は義理の父に対し不当利得返還請求をすることができる。

4.不当利得返還請求の対処法
(1)不当利得の存在の立証
不当利得返還請求の成立には、相手方が法律上の原因なく自己の財産を増加させたことを立証する必要があります。したがって、相手方の行為が不当であることや、自己の財産が減少したことを証拠によって明らかにする必要があります。

(2)相手方の主観的要件の立証
不当利得返還請求には、相手方に故意または過失がある必要があります。したがって、相手方が自己の行為が不当であることを知りながら行ったことや、知らなかったことについても過失があることを立証する必要があります。

(3)返還額の算定
返還を求める額については、相手方が得た利益の全額または一部を返還させることができます。この際、相手方の費用負担等も考慮して算定する必要があります。

(4)時効への対処
不当利得返還請求には、10年の時効期間が適用されます。したがって、時効期間内に請求を行う必要があり、時効期間経過後は請求することができません。

(5)訴訟手続き
不当利得返還請求は、民事訴訟により行う必要があります。訴状の作成、証拠の収集、相手方との交渉、口頭弁論、判決の確定など、法的手続きを適切に行う必要があります。専門家に相談しながら適切に対応することが重要です。

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